https://biz-journal.jp/2022/11/post_324834_2.html
一見遠回りに見えても、学校教育の改革によってしか「10年で3.5万人増加」を実現する手段はないと思う。JEITAの提言書においても、小・中学校の義務教育に半導体の工場見学をするなどのカリキュラムを取り入れ、高校・高等専門学校では理科の中に半導体の製造過程を体験できるようなカリキュラムを導入し、大学においても半導体の研究室への支援や優秀な研究者への奨学金制度の拡充などをするべき、というようなことが書かれている。

この意見に筆者も賛成である。小中高大学、すべてに半導体教育を取り入れ、充実させることが必要であると思う。特に、小・中学校の義務教育が最も重要である。というのは、高校の段階では、すでに、どの大学のどの学部に行くかということがだいたい決まってしまうからである。

 例えば、小中学生の野球少年が「将来はメジャーリーガーになって大谷翔平のように二刀流で活躍したい」と夢を見るのと同じように、「僕も私も、将来は半導体の技術者になりたい」と小中学生に思ってもらうような取り組みがなければならない。そのためには、例えば小学校の理科の教科書に、「スマートフォンには、考える小人(プロセッサ)、記憶する小人(メモリ)、人間には聞こえない声で通信する小人(通信半導体)が入っている」というような導入を行うのはどうだろうか