ゲーム性能が良好で消費電力も抑えめだが,価格は20万円以上と高価

 以上のテスト結果から分かるとおり,RTX 4080はRTX 3080から性能が飛躍的に進化している。次元が違うと評しても問題がないほど,RTX 40世代とRTX 30世代ではゲーム性能に大きな隔たりがある。
 しかも,RTX 4080について言えば消費電力が低めで,RTX 3080より低い点は称賛したい。RTX 4090のレビュー記事で,筆者はテスト中,「部屋が暖かくなった」と論じたが,RTX 4080ではそういうことがなかったのも評価できよう。

画像集 No.065のサムネイル画像 / [レビュー]「GeForce RTX 4080 Founders Edition」で,Ada世代ハイエンドGPUの実力を検証。RTX 3090をしのぐ性能で消費電力は低い

 ただ,RTX 4080にも問題点はある。ひとつはRTX 4090がそうであったように,CPUが足かせになる場面が多くなる点だ。RTX 4080を使用するのであれば,やはりそれに見合った高性能なCPUを用意したいところだ。
 もうひとつは価格の高さだ。NVIDIAの日本語公式Webサイトには,RTX 4080搭載カードの想定売価が「21万9800円より」と書かれており,RTX 4090ほどではないとはいえ,十分すぎるほど高価だ。RTX 2080が12~14万円程度,RTX 3080は10~12万円程度でそれぞれ発売されたのに比べると,RTX 4080は,80番台モデルとしては高過ぎる印象を受ける。為替相場や半導体の世界的な供給難など,取り巻く環境が異なるものの,もう少し手の届く価格にしてほしかったと嘆く人も多いのではないだろうか。

 とはいえ,約30万円のRTX 4090が人気を博したことを考えると,RTX 4080も注目の製品になることを間違いない。しかも,消費電力が低めであることを考慮すると,各メーカーから,カードサイズを小さくしたり,より高いクロックアップを設定したりと,多種多様なオリジナルモデルの登場が期待できる。RTX 4080は,今後の市場動向が楽しみなGPUであるとまとめておきたい。

https://www.4gamer.net/games/656/G065603/20221115091/