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なぜセクハラはなくならない? 背景に「女性を小馬鹿にする」文化と価値観の固定化〈AERA〉
1989年、「セクシャル・ハラスメント」が新語・流行語大賞に選ばれた。男女雇用機会均等法が施行されてから3年。
働く女性が増え、あちこちの職場でセクハラが表面化していた。それから四半世紀以上。セクハラや性暴力は依然あちこちにはびこっている。
東京大学大学院の田中東子教授(メディア文化論)は、
「女性を軽く扱う、つまり小馬鹿にする文化と価値観が固定化していることが原因です」
と指摘。それは、家事・育児を女性ばかりが担っていることはもちろん、日頃のちょっとした瞬間にもあふれているという。
例えば、頼まれて社内のイベントに登壇したら「売り込んだの?」。
業務上の緊急案件があり、役員に直接連絡を取ったら「あいつは役員と電話している」。
長年希望していた部署異動が叶ったら「どうして彼女だけが」。いずれも、女性に向けられがちな発言だ。
「実力や事実関係には目が向けられていません。それらの言動の延長線上にあるのがセクハラであり性加害。
特に女性が3割に満たない職場では被害が起きやすい」(田中教授)
女性を軽んじる雰囲気は、メディアや広告によってもまき散らされ、性被害を生みやすい雰囲気をつくり出している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b1f559b360f299aa486ffbac7ca595ad79570173