「アフリカの角」が、過去40年で最悪の干ばつに見舞われたことで、多くの地域が前代未聞の食料不足に直面している。ケニア、エチオピア、ソマリアといったアフリカ東部の国々は、その形から「アフリカの角」と呼ばれる。いくつかの支援団体によると、この地域では3700万人以上が飢餓の危機にあり、そのうち700万人は子どもだという。

写真:4歳の息子のそばに座るエダバ・ユスフさん。息子はこの日の朝、亡くなった。

 エダバ・ユスフさんは、ソマリア南部の都市バイドアの難民キャンプの一つで、4歳になる息子の小さく横たわる体を見つめていた。深刻な栄養失調と麻疹のため、この日の朝に亡くなったという。

 ユスフさんは、この1カ月足らずで8人の子どものうち3人を亡くした。元々暮らしていた村で2人の息子を亡くし、それをきっかけにバイドアへやって来た。武装勢力によって包囲されているものの、ここなら人道支援団体から食料や水、医療行為の提供が受けられる。

「みんなお腹をすかせていますが、売れるものは何もありません。すべてを失う前に、人道支援が受けられる場所に行こうと思いました」とユスフさんは話す。しかし残る5人の子どもも、そのうち3人は麻疹に苦しんでいる。

 雨が降らず、紛争が続き、政情は不安定。そこへウクライナ問題による食料価格の急騰が追い打ちをかけ、アフリカ東部の国々は飢餓の危機にさらされている。

https://news.yahoo.co.jp/articles/0d70f86fc924d581b9dcaad457c57fb93c581f9b