新型コロナウイルスの感染者が心筋梗塞など心臓や血管(心血管)の疾患を併発して重症化するケースが目立っている。
昨年までは肺炎など呼吸器の疾患が多かったが、厚生労働省にコロナ対策を助言する専門家は「病状が変わってきている」と指摘。冬はもともと心血管の患者が増える季節でもあり、変化に応じた対策が必要だ。(福本英司)

「呼吸器合併症は減ってきた一方で、心血管系の合併症が増えてきて、重症や死亡に影響を与えているのではないか」
厚労省の専門家会合が開かれた七日、脇田隆字座長は会見で最近の傾向をこう説明した。合併症とは、コロナ感染がきっかけとなって発症した心筋梗塞など別の病気を意味する。脇田座長は十一月末にも「コロナは呼吸器の感染症というより、循環器(心血管)の疾患になっているのではないか」と述べていた。
これを裏付ける調査もある。国立国際医療研究センター病院(東京)の大曲貴夫医師らは、デルタ株流行期の昨年夏と、オミクロン株流行期の昨年末から今年夏までで、入院中に亡くなった患者を比較した。

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中日新聞