クロアチア、ブラジルにPK勝ちでモドリッチ「夢見心地」…GKは「戦士として育てられている」
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 サッカーのFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会は9日(日本時間10日)、準々決勝が行われ、世界ランキング12位のクロアチア代表が1−1からのPK戦の末、ブラジル代表を破った。クロアチアは準優勝だった前回に続く4強入り。

 歴史のあるW杯でも指折りの名勝負として記憶されそうな、技と力の限りを尽くした大激戦。「我々は小国。だが、決して降参はしない」。ダリッチ監督が自負する気迫で「王国」ブラジルを上回り、クロアチアが2大会連続4強入りの快挙を達成した。

 準優勝だった前回大会から直前の日本戦まで、決勝トーナメント5戦を戦い、PK戦での勝利は3試合。苦境を耐え抜いて勝ちをつかむ真骨頂が、1点を追うピンチで発揮された。延長後半も残り3分、自陣深くで主将のモドリッチが前方につなぎ、カウンターを開始。左のオルシッチが折り返すと、ペトコビッチの気持ちを乗せたシュートがブラジルの防御をかすめ、枠内に収まった。PK戦では重圧をものともせず、まずブラシッチ、マイエルの2人が中央付近に蹴り、成功。守ってはGKリバコビッチだ。ブラジル1人目のロドリゴのキックを阻み、4人目のマルキーニョスのシュートがポストをたたくと、数々の成功を収めてきたモドリッチでさえ「夢見心地」と振り返る、会心の勝利につながった。

 クロアチアの国土面積は九州の約1・5倍、人口も約400万人と決して大きな国ではない。ただ、一致団結した時は驚異的な強さを見せる。初出場の1998年大会は3位に躍進し、当時の代表を憧れとともに見つめたモドリッチらにも、精神力の強さが脈々と受け継がれている。「我々は戦士として育てられている」。リバコビッチが誇る闘魂こそ、クロアチアの代名詞だ。(アルラヤン 平地一紀)

 クロアチア・ダリッチ監督「(クロアチア)史上最大の勝利の一つで、我々は優勝候補筆頭を破った。モドリッチは信じられないことに37歳にして120分間プレーを続け、世界最高の選手の一人であることを示してくれた」