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急増する"不眠・胃もたれ”の悩み…秋こそ「胃識マネジメント」で早めのケアを!

長引くコロナ禍で、体の不調を訴える人が急増しています。中でも多いのが、胃もたれや不眠などの症状。その原因は、自分でも気づかないうちに溜めてしまっているストレス「無意識ストレス負債」によるものかもしれません。今回は、こうした「無意識ストレス負債」について、消化器内科医の工藤あき先生に話を聞きました。
「無意識ストレス負債」ってなぜ起こるの?
「そもそもストレスはなかなか自覚しにくいものです。人はストレスを受けるとコルチゾールというストレスホルモンを分泌することで血圧や血糖を上げ、ストレスに対抗しようとします。そうすることで仕事などの能率が上がり、充実していると感じることもあります。しかし、この状態が長く続くと体が先に悲鳴を上げ始めます」(工藤先生)
■無意識ストレス負債チェック
ストレスが溜まると“ストレス負債のサイン”として身体面、精神面、行動面にさまざまな症状が表れます。あなたのその胃痛やイライラ、暴飲暴食は「無意識ストレス負債」によるものかも。自分にどれくらいストレスが溜まっているのかチェック表で確認してみましょう!当てはまる項目が多い方ほど、無意識ストレス負債である可能性があります。
ストレスを受けやすいのが「胃」
ストレス反応による症状のなかで代表的なものの一つが胃の不調。「胃の調子が悪いから」と病院を訪れた人が、お医者さんとの問診を通して初めて自身のストレスに気づくケースも少なくないといいます。
「胃と脳は、自律神経を介して密接に関係していると考えられています。ストレスを受けると脳の視床下部と繋がる自律神経のバランスが崩れ、胃痛や胃もたれなど胃の不調を起こします。一方で、近年の研究により胃から脳へのシグナルがきっかけとなり、脳内でやる気や幸福感に関係するドーパミンが放出されることが報告されています。つまり、胃が本来のように働いていないことで脳が活性化されず、やる気や幸福感を得られなくなり、反対に胃が健康であれば、脳にも好影響を与える可能性があると言われています。この相互関係を胃脳相関といいます。胃は心の鏡なのです」
コロナ禍に加えて人間関係や将来への不安、環境ストレスなど、現代社会においてストレスの原因をなくすことは簡単ではありません。しかし、ストレスによって引き起こされた心身の不調は、胃を整えることで改善できるといいます。ズバリ“胃識マネジメント”。まずはこの4つの方法から試してみてください。
1.胃を内側・外側の両方から温める
体を温めて血流をよくしましょう。気温が高い夜でもパジャマのトップスをウエストインしてお腹が冷えないようにする。ほかにも、温かいお茶を飲んだり、1日1回は味噌汁やスープなどを食べるようにして、内側から温めることも大切です。
2.適度な運動と睡眠を心がける
リフレッシュと血流アップを目的に、自分の体力にあった適度な運動を取り入れましょう。ハードな運動が苦手な人は、ヨガやストレッチなどでもOK。自分が「気持ちいい」と思える運動をすることが大切です。日中の疲れをとり、自律神経の働きを整えるためには睡眠もしっかりとりましょう。
3.胃の圧迫を避ける
ウエストがきつい服装など、胃を圧迫することはなるべく避けましょう。デスクワーク中はこまめにストレッチやマッサージを行うこともおすすめです。丸まりがちな背中や腰を伸ばしたりといたわることは、胃のケアにも繋がります。
4.胃に優しい食べ物を食べる
長芋やオクラなどのネバネバ食材に含まれるムチンや、大根おろしに含まれる酵素、キャベツのビタミンUなどには胃をいたわる効果があるため積極的に取りましょう。また、ヨーグルトも胃に優しいといわれています。中でもLG21乳酸菌入りのヨーグルトには、胃の不快感を軽減させ、自律神経を整える効果も。乳酸菌が働き続けられるよう、毎日継続して摂取するように心がけましょう。
「秋」は特に注意が必要
自分がしっかりしなければ! と思っている人ほど「まだ大丈夫」と気合いで乗り切ろうとして、無意識にストレスを溜め込んでしまいがち。そうなる前に、日頃から「胃」のケアをしっかりしましょう。さらに、ストレスは季節関係なく溜まりますが、これからの時期は特に注意が必要だそう。
「秋という季節は“食欲の秋”ともいうくらい美味しいものが豊富なので、つい食べ過ぎて胃もたれなどの不調が起きやすい時期。また、日照時間が減ってくるのでセロトニンが減少して落ち込みやすくなる可能性もあります。そのような症状を軽減させるためにも、早速今日から『胃識マネジメント』を始めましょう」