駐車場の「軽」枠は停めにくい? 積極的に使わないワケとは 軽自動車オーナーの本音を聞いた

軽だって広いスペースに停めたい!

商業施設や時間貸しパーキングなどで見かける「軽」と書かれた駐車枠は、その名の通り、軽自動車用に設けられた駐車スペースです。

一方で、軽駐車枠が満車であればともかく、空いていても軽専用ではない普通の駐車枠に停める軽自動車も多く、登録車が停められる枠がないという話も耳にします。

軽専用の駐車枠があるのに、なぜ駐車しない軽自動車オーナーがいるのでしょうか。複数の軽オーナーに聞いてみました。

「そもそも軽駐車枠があることをあまり意識していませんでした。同じクルマなので、『障がい者用駐車枠』以外ならどの枠に停めても問題ないんですよね?」(20代男性)

「軽自動車だって十分なスペースに停めたいですし、空いていればできる限り施設の入り口付近に停めたくなります。 それにドアの開閉でぶつけないためにも、隣のクルマとの間に十分なスペースが欲しいですし」(30代女性)

軽駐車枠が存在していることをあまり意識していないオーナーが多いようです。

また軽ハイトワゴンなど、後部座席に子どもを乗せている場合は乗り降りするスペースが必要なので、隣の車両との距離が空いている通常の駐車枠を利用する人もいました。

駐車場に関しては法的な規制がなく、商業施設やパーキングで駐車台数や駐車スペースを決めるのはあくまで土地のオーナーや施主(個人・法人どちらでも)の判断となります。
つまり、1台分ごとの駐車スペースのサイズや料金なども含めて決定する権限はオーナーが持っているということです。

あるビル建築業者によると、ユーザーに駐車場をどう利用してもらいたいかを決めるのは施主の判断ですが、建築業者からの提案にそのまま従うことが多いのだそうです。
「駐車場に関しては、時間貸しの場合は各駐車枠のサイズよりも台数の確保のほうが重要視されます。
また立体駐車場にすると限られたスペースでより多くの駐車が可能になりますが、車両用エレベーターなど専用設備の設置には数千万円もかかってしまいます。 地下のスペースで平置きできる駐車場を用意するほうがコストを抑えることにもなりますので、あまりこだわらないオーナーが多いと思います」(ビル建築業者)

マンションや住居用の立体駐車場設備の設置会社に聞いた話では、設備投資費用をどこが受け持つかでオーナーと住民が揉めることも多いそうです。

商業施設側としても駐車料金収入がメインではなく、あくまで商業施設利用の副産物として見ており、軽駐車枠を設置するかしないかはオーナーの判断で、そして利用する・しないということは軽オーナーの判断となっているようです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/fd1037593ccbdcd0576e667390460aef36e89676