再び真剣勝負を戦いたかった」などの名フレーズに胸を打たれた国民も多い。実は、10月13日に参列したアントニオ猪木さんの通夜で発想を得ていた。

 「私はプロレスファンで、その場に長州力さんと藤波辰爾さんもいらっしゃって。お二人の数多くの名勝負のエピソードのように出会いから紡いでいこうと思い、ストーリーが完成した。党首討論や退任後の皇居でのエピソードなどを踏まえて安倍さん像を描きました」

 約25分の演説後、昭恵夫人と3分間言葉を交わす事ができ、感謝の言葉をもらったという。

 「『野田先生にお願いして良かった。主人もとても喜んでいると思います』と言われた時に、ようやく肩の荷が下りました。1か月半たった今でも、街頭に立っていると『ありがとうございました』、『感動しました』と声をかけてくださるかたが多く、私もびっくりしています」

 野田氏は安倍氏より3学年年下だが、ともに当選同期。岸信介元首相の孫として注目されていた若き安倍氏を、初めて目にした野田氏は「仰ぎみるような気持ちだった」と笑顔で振り返った。

 「安倍さんは初登院の時から多くのインタビューに応じていて、こちらはようやく届いた身(笑い)。こちらはすぐに認識していました。自民党の同期の中でも一番早く出世の階段を上っていました。キラキラして、間違いなく将来のリーダーになるんだろうなと思っていた一人でしたよ」

 安倍氏と政治に対する考え方は違えど、政治家として尊敬する部分は大いにあったという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/48caea0212daba8a4a74a7b464c2f2b4ae4f32f4