岸田文雄首相による「検討」の号令から4カ月で、原発政策の大転換は決まった。東京電力福島第一原発事故から11年。歴代政権がタブーとしてきた新規建設にも官邸主導で手をつけた。

「原子力(政策の推進)に踏み込んでいただき助かりました」

 今月中旬、首相官邸で財界の重鎮から声をかけられた岸田文雄首相は上機嫌だった。原発回帰を鮮明にするGX実行会議を1週間後に控えていた。

 官邸は今年、防衛と原発に「子育て」を含む三つの主要政策を「3兄弟」と呼び重視した。年末、首相はうち二つの政策で「政策の大転換」を決めた。
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