
福澤諭吉 「掌中万国一覧」 (1869) 世界中ノ人口~人種ノ論 概訳
世界の人口はおよそ十億人であり、五種類に大別できる。
・白皙人種 4億2000万人
皮膚は麗わしく、毛髪は細くて長い。頂骨が大きく、額が高い。容貌も骨格も全て美しい。
精神は聡明で、文明の極度に達するのも納得の性質である。全ての人種の中で最も優れている。
ヨーロッパ一円、アジア西部、アフリカ北部、及びアメリカ大陸に住む人々がこれにあたる。
・黄色人種 4億6000万人
皮膚の色は黄色くて油のよう。毛髪は長くて黒い直毛で、剛毛である。
頭の形はやや四角くて、額は低い。エラ骨が大きく、鼻は低く、目は細くて斜めにつり上がっている。
よく苦難に耐えて勉学に励む性格だが、知恵の働きが悪いために物事の進歩が甚だ遅い。
支那、フィンランド、ラプランドル(フィンランド北方の地、現:ラップランド)等の住民がこれにあたる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/afaa4d0b0637de7a31e55b0c82f16b5bfdaf9a32