https://pc.watch.impress.co.jp/docs/article/980624/banshee.htm

3Dfx、Voodoo2を統合した2D/3D兼用ビデオチップ「Voodoo Banshee」

3D部分はVoodoo2の基本機能をベースとしたもの
2D部分は高速性が売り
米3Dfx Interactiveは22日(現地時間)、3D専用ビデオチップ「Voodoo」シリーズと互換性を持つ2D/3D兼用ビデオチップ「Voodoo Banshee」を発表した。

 3D専用ビデオチップ「Voodoo2」の基本機能をベースに2D機能を統合、ワンチップ化した製品。ビデオメモリはVoodoo2と異なり、「テクスチャメモリ」や「フレームバッファ」といった使用法の区別がなく、4〜16MBのSGRAMかSDRAMに対応している。内蔵RAMDACは230MHz(または250MHz)で、最大1,920×1,440ドットの表示が可能。対応インターフェイスはPCIとAGP(1xモード)で、3D専用APIとしてはGlide、Direct3D、OpenGLに対応する。生産プロセスは0.35ミクロンだが、今年遅くには0.25ミクロンプロセスでの生産も予定されており、その際には動作クロックが100MHzから125MHzに向上するほか、AGP 2xモードに対応する可能性もあるという。

 3D機能はVoodoo2をベースにしているが、Voodoo2では2つあったテクスチャ処理エンジンを1つしか備えていないため、2つのテクスチャ処理エンジンが活用される「Multiple textures per pixel」機能を使用したゲームではVoodoo2よりも速度が劣る。また、2組のビデオチップを接続することで描画速度が向上するSLI機能にも対応していない。
 同社ではVoodoo2との性能比較について「メモリバスの性能がVoodoo2よりも良いため、Multiple textures per pixel機能を使わなければ、わずかにVoodoo Bansheeの方が高速である」とコメントしている。なお、Voodoo2にない特徴として、1,600×1,200ドットでの3D描画機能や、ウィンドウ内での3Dアクセラレーション機能などを持っている。3D性能に関するデータとしては、4Mトライアングル/秒といったポリゴンセットアップ能力や、最大125Mピクセル/秒のフィルレートなどといった数値が明らかにされている。

 2D部分は内部256ビット、外部128ビットのメモリバスを採用しており、「Windows NT上でのベンチマークでは論理最高速に近い値を出す」と謳うなど高速性を売りとしている。また、DOS上でのVGA機能も高速だとしている。

 Voodoo Bansheeを使用したビデオカードは8〜9月頃には発売される見込みで、既に仏Guillemot Internationalでは、搭載ビデオカード「Maxi Gamer Phoenix」の開発予定を表明している。チップ単体の価格は大量購入時で1個あたり38ドル。