黒を基調としたレイアウトにする「ダークモード」は、画面を見やすくして眼精疲労を予防したり、端末のバッテリー節約に役立ったりしてくれると考えられているため、OSやブラウザ、アプリなどさまざまなソフトウェアがダークモードに対応しています。しかし、いろいろと調べた結果ダークモードを使うのをやめたという開発者のKev Quirk氏が、なぜその結論に至ったのかを解説しました。

◆:読みやすさ
ダークモードとライトモードに対する視認性を比べた調査によると、正常な視力を持つ人であれば、ライトモードの方がパフォーマンスは高かったとのこと。

◆:眼精疲労
前述の調査では、ダークモードで眼精疲労が予防できるとの指摘にも疑問が投げかけられています。その理由は、人間の瞳孔の仕組みにあります。瞳孔は目に入ってくる光が多ければ収縮して小さくなり、逆に暗い場所では拡張してより多くの光を取り込もうとします。

この時、瞳孔が小さいと球面収差、つまりピントが合わずに映像がボケてしまう現象の影響を受けにくく、被写界深度も深くなるので、文字にピントを合わせようと頑張る必要もなくなり、目が疲れにくくなるとのこと。

◆:バッテリーの消耗
Quirk氏によると、ダークモードの時に背景を本物の黒にしているサイトやアプリはほとんどなく、たいていの場合はダークグレーやダークブルーになっているとのこと。その場合、ライトモードと消費電力はほとんど変わらなくなってしまいます。

https://gigazine.net/news/20230103-dark-mode-good-idea/