■バントは球団がプラス評価

 話を選手の犠打に対する意識に戻せば、やはり、波留らのケースは例外のようだ。多くの選手はバントのサインに素直。
それは「選手の言い訳」と、権藤氏は見る。

 「バントすると、会社(球団)の評価が結構いいんですよ(笑)。チームのために、犠牲になったということでプラス評価。
バントが成功したら0打数0安打で打率は上がりも下がりもしないけれど、貢献度がプラスされるから、選手はやりたがる。
打って、ゲッツーとかだと『なんでバントしないんだ?』という声が多いわけ。評論家も含めてね。そ
うなると、ぬるま湯と同じで、戦っているのに、周りから言われないように、無難にやりましょ、ということでバントになっちゃう」