『魔法使いの夜』の制作の核を担った奈須きのこ氏とこやまひろかず氏にインタビュー。「10年経ったいまでもTYPE-MOONの中で最高峰にある作品です」

奈須 PC版の発売に合わせて公開したインタビューでは当時、「たぶん10年後も色あせないというか、ちょっと10年早すぎた」と言いましたが、本当に10年経っても色あせていなくて......。もう一度正しく『魔法使いの夜』をプロデュースできるということがうれしいです。
10年前は声がないことにこだわっていて、 ユーザー が自身の脳内で再生する理想の声こそ至高と考えていた我々なのですが、さまざまな声優さんと仕事をこなしてきて、声の力が大きいことを改めて思い知りました。

奈須 『魔法使いの夜』というゲームは自信作と言いますか、当時のTYPE-MOONができるマックスの作品でした。当時「もうしばらくこれは超えられない」と言った通り、10年経ったいまでも自分たちの中では頂点にある作品です。
『魔法使いの夜』はパッケージそのものが完成されていて、それを美しい箱に詰めて作ったものが今回のフルボイス版『魔法使いの夜』です。

 仕事の合間、一日が終わった後、気持ちをすごく穏やかにしたいときとかに楽しんでもらえるものを10年前に出しました。本作はさらに完成度が高まっているので、令和ではありますが、かつての黄金時代を味わっていただければと思います。
1980年代、こういう時代があったんだよ、と。『FGO』で少しTYPE-MOONの世界がわかっている方はさらに楽しめますし、10年前に遊んでくれた方もフルボイスでより鮮明に蘇るかと思います。
タイムスリップするような気持ちで楽しめる『魔法使いの夜』。贅沢にじっくりと楽しんでいただけたら幸いです。

https://www.famitsu.com/news/202301/06286601.html