正確に文章が読めない人の話。
文盲までいかずとも「文章が正確に読めない人」は、今でもかなりいるな、と思ったことである。
例えば、リーダーが部下に、こんなメールを送ったとする。250文字だから、ツイート2つ分弱だ。

 明日の朝10時までに、私をCCに入れて、Yさんにメールを送っておいてください。
 内容は次回の定例までの宿題事項と、現在までに積み残している課題の一覧の二つです。
 積み残しの課題については、期限を必ず課題ごとに書いてください。
 また別件ですが、B部長から依頼された報告書を仕上げて、私の机の上に置いておいてください。これも期限は明日の朝10時です。
 注意事項として、書いたら必ずOさんのレビューを受けてください。前回の報告書はB部長からかなり指摘が出たので、同じミスをしないためです。
 よろしくお願いいたします。

しかし、翌日の10時になってもメールが届かず、報告書も提出されない。
リーダーは「困ったやつだな」と思いながら、直接Uさんに聞きにいく。

「Yさんにメール送った?」
「はい、送りました。」
「私をCCに入れた?届いてないんだけど」
「あ、すいません、入れてないかもしれません。」
「ちゃんと送ってよ、あと、B部長から依頼された報告書は?」
「……何の話でしたっけ?」
「メール読んでないの?」
「えーと、あ、思い出しました。すでに部長に提出しています。」
「ちょっと待って、Oさんのレビューを受けて、私に出せ、と書いたじゃないか。」
「え、Oさんのレビューは受けましたけど……」
「もういいや、ひとまずYさんに送ったメールを見せて。」
「は、はいこれです……」
「積み残しの課題に、期限が書いてないじゃない。メールちゃんと読んだ?」
「えーと、件名に書いてますが……」
「課題ごとに書いてくれ、とメールにあるでしょう」
「すいません、ちゃんと読んでませんでした……」

ツイート2つ分の指示すら正確に読めず遂行できない。
「こんなひどい人はいませんよ」と、思う方も多いかもしれない。
が、これはほぼ実話で、メールでの依頼は、少し情報量が多くなると、たちまち処理できない人が増える。
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