キムチに使われる韓国ハクサイと韓国ダイコンが栽培されている埼玉県日高市で、日韓の小学生を対象にしたキムチ作り教室が開かれ、互いの親善を深めた。「キムチのように混ざり合って友好関係を築ければ」との願いが込められた。

教室には日高市立高麗川小の6年生14人と、東京韓国学校(東京都新宿区)の5、6年生12人が参加。日高市の事業としては、平成29年度から実施されているが、新型コロナウイルス禍で3年ぶりの開催となった。新宿韓国商人連合会(同)との契約で栽培される日高市の韓国ハクサイやダイコンを使い、韓国家庭料理レストラン「妻家房」の柳香姫(リュウ・ヒャンヒ)総料理長が指導した。

小学生らは指導に従い、ダイコンのほか、リンゴやニラ、ニンニク、ショウガ、アミの塩辛、唐辛子などを混ぜ合わせたヤンニョム(合わせ調味料)を、ハクサイの葉1枚ごとに挟んでいった。そのまま浅漬けでも食べられるほか、3週間から1カ月置くと発酵が進んで食べ頃になるという。

高麗川小の長谷川朱莉さん(12)は「葉を広げるのが難しかったが、80点ぐらいの出来。家族と食べたい」と笑顔。韓国学校の宋(ソン)ジアさん(11)は「韓国から祖母が送ってくれるキムチと食べ比べたい。高麗川小の人とは最初はぎこちなかったけど、日本の新しい友達ができた」と喜んだ。

新宿韓国商人連合会の呉永錫名誉会長は「キムチはそれぞれの材料が混ざり合って一つの味になるように、日韓の子供がこうして一緒に作業することで混ざり合い、友達になるのが一番大きい。これからも継続していき、次世代につなげることができれば」と願いを込めた。

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