特定危険指定暴力団工藤会(北九州市)が関与したとされる市民襲撃など6事件で、組織犯罪処罰法違反(組織的殺人未遂)などの罪に問われた
工藤会ナンバー3で理事長の菊地敬吾被告(50)の判決公判が26日午後、福岡地裁であった。伊藤寛樹裁判長は、求刑通り無期懲役を言い渡した。
2021年に、トップで総裁の野村悟被告(76)に死刑、ナンバー2で会長の田上不美夫被告(66)に無期懲役を言い渡した福岡地裁判決に続き
、今回の菊地被告の判決で、工藤会の上位3人の一審判決がでそろった。警察、検察当局が14年から進めてきた「工藤会壊滅作戦」は、一つの節目を迎えた。
野村、田上両被告は控訴している。
菊地被告は、野村、田上両被告の出身母体で、工藤会最大の2次団体・田中組の組長でもある。
起訴状によると、菊地被告は野村被告らと共謀。2012年4月に北九州市小倉南区で福岡県警の元警部の男性を銃撃し、
13年1月に福岡市博多区で看護師の女性を刃物で刺し、14年5月には北九州市小倉北区で歯科医師の男性を刃物で刺して、それぞれ殺害しようとした、とされる。
さらに、菊地被告は配下の田中組組員らと共謀。12年9月に北九州市小倉北区で、「標章」を掲げたスナック経営者の女性ら2人と、クラブ経営会社役員の男性を、
それぞれ刃物で刺したり切り付けたりした、とされる。また、12年8月には小倉北区の標章掲示店が入るビル2棟に放火した、とされる。
菊地被告はこれまでの裁判で、6事件すべての関与を否定し、無罪を主張していた。
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