キラキラネームどこまで認める?「一般的な読み方」と戸籍法で規定へ

氏名の読み仮名が新たに戸籍に加わる。これにあたり、法制審議会の部会は2日、名前の読み方は「一般に認められているものでなければならない」という規定を戸籍法に設ける案をまとめた。

「キラキラネーム」などを具体的にどこまで認めるかは、社会で「慣用」されているかという観点で個別に判断される。政府は法制審の答申を経て、今国会に戸籍法改正案を提出する方針だ。

戸籍の元データとなる出生届には今でも氏名の読み方を記入する欄があるが、法的な裏づけはなく、戸籍には記載されてこなかった。政府は、2024年に海外で利用が始まるマイナンバーカードへのローマ字表記や、行政手続きのデジタル化促進のため、読み仮名もカタカナで戸籍に追加することにした。

読み仮名の許容範囲を検討してきた法制審部会は最終的に、①戸籍法に規定は設けず、差別的、ひわいといった権利乱用や公序良俗に反するものでない限りは認める②戸籍法に「氏名として用いられる文字の読み方として一般に認められているものでなければならない」という規定を設ける
――の2案を検討。国民へのアンケートで最も支持された②案の採用を決めた。

名前に使える漢字は戸籍法の施行規則で定められており、出生届などを受け取る自治体の戸籍窓口が審査してきた。読み方も法制化されれば、併せて審査の対象となり、認められなかった場合は家裁に不服を申し立てられる。

ただ、「一般の読み方」か否かを判断する具体的な基準や例は示されなかった。

既に一定程度使われている「海(マリン)」などは認められる可能性がある一方、「光宙(ピカチュウ)」や「七音(ドレミ)」は、社会に受け入れられ、慣用されているかという観点で個別に判断される。

政府は今国会で改正法が成立すれば、24年度中に施行したい考えだ。

https://www.asahi.com/articles/ASR220D3CR1XUTIL00G.html

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