ソニーグループ、ゲーム、イメージセンサーで大幅増収--第3四半期は「前年同期に迫る高い水準」

 ソニーグループは、2022年度第3四半期(2022年4~12月)の連結業績を発表した。売上高および金融ビジネス収入は、前年同期比10.7%増の8兆4762億円、営業利益は同1.5%増の1兆797億円、調整後営業利益は同5.2%増の1兆519億円、税引前利益が同0.8%増の1兆357億円、当期純利益が同4.9%増の8089億円となった。

「PS5は1台でも販売できるよう全力で取り組む」
 ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野の売上高は前年同期比53%増の1兆2465億円、営業利益は25%増の1162億円と大幅な増収増益となった。また、通期見通しは、売上高で前回公表値を据え置き3兆6300億円としたが、営業利益は150億円増の2400億円とした。「第3四半期はハードウェアの販売増加や為替の影響により売上高が大幅に増加。自社制作ゲームソフトの販売が増加したことが大幅な成長につながった。『PlayStation 5』(PS5)の販売台数は710万台となり、2022年12月末までの累計販売台数は3200万台を突破した。通期の販売見通しは1900万台としており(従来は1800万台の計画)、オペレーションの最適化により、強い需要に応え、1台でも販売できるように全力で取り組む」と述べた。

 だが、「PS5は、まだお客様の手元には十分に届いていない。オペレーションを強固なものにして、1台でも早く届けたい」としたほか、「生産、販売を大幅に拡大したPS5と、2023年2月から発売予定の『PS VR2』の在庫の増加が顕著になっている。在庫水準は、PS5のサプライチェーンや物流のリスクが、いまだに解消していないことを勘案し、第4四半期の販売計画を確実に達成させること、PS5の普及を最大化することを目的に引き上げている」などとした。

 PS VR2の発売に向けて、30以上のタイトルを用意しているという。

 2022年12月のMAU(Monthly Active Users)に占めるPS5ユーザーの割合は約3割に拡大。PS5ユーザーの『PS Plus』加入比率やプレイ時間、平均支出額などは、『PS4』ユーザーを大きく上回っているため、PS4ユーザーのPS5への移行を促進していくという。

 PS5のMAUの3割弱は、これまでPS4を利用したことがないユーザー層であり、PS5の普及により、新規ユーザーの獲得が進んでいることも示した。

 PSユーザーの総ゲームプレイ時間は前年同期を3%下回ったものの、前四半期からは6%増となり、2022年12月は、2022年11月比で14%増となっており、「PS5の普及とヒットタイトルの貢献により、ユーザーエンゲージメントは回復基調にある」と分析した。

 PS向けソフトウェアでは「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」が11月9日の発売から10週間の販売が1100万本を突破し、同期間のファーストパーティタイトルとしては過去最高を記録。今後、「Marvel's Spider-Man 2」などの強力なタイトルが控えていることに加えて、ソニーグループが持つ人気IPのPC向けゲームソフトへの展開が進んでおり、売上貢献が着実に増加。BUNGiEでは、2月に発売予定の拡張コンテンツである「Destiny 2 Light fall」の予約が積みあがっているという。

 「PS5の普及拡大を軸に、ゲーム事業の成長の再加速に向けたポジティブなモメンタムが作れている」と、事業成長に自信をみせた。

https://japan.cnet.com/storage/2023/02/02/6978f59f43a869f6217cb66cbb2bd58c/230202_sony_03.jpg
https://japan.cnet.com/storage/2023/02/02/cc4963eb9583e0b332c3a6fa25e004d9/230202_sony_07.jpg
https://japan.cnet.com/article/35199513/