とれなくなったマハゼ、陸上養殖の単価に抵抗感「買うもんじゃない」

鳥取、島根両県にまたがる中海などで「ゴズ」と親しまれ、地元で伝統的なお節料理にも使われるマハゼ。だが近年、ほとんど捕れなくなっている。人の手による環境変化が要因と指摘されるなか、全国でも珍しい「陸上養殖」が始まっているが消費拡大には課題もある。

島根県水産技術センターは2005年度から、中海北部の3カ所の定置網にかかった魚を毎月1回買い取り、どんな魚がどれだけ捕れているか調査を続けている。

同センターによると、三つの定置網の合計で05年度は約1600キロ、06年度には2千キロを超えるマハゼが捕れた。だが07年度は約260キロに激減。さらに09年度は約70キロにまで落ち込んだ。その後、10~13年度にわずかに回復するが、14年度から低迷。18年度は3・3キロ、21年度は6・9キロと、ほとんど網にかからなかった。

今年度は12月にマハゼが捕れた日もあったが、7~11月はほとんど網に入っておらず、減少傾向は変わらないという。

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