https://m.youtube.com/watch?v=zMPzBI_CmTU
https://seijichishin.com/?p=97450
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13276217108
https://toyokeizai.net/articles/-/618094
大量のおからが産業廃棄物として扱われ、処分されています(写真:Nori / PIXTA)

「充分美味しいのに、これがほぼ無償で処分されているなんて…」

日本ではある”食品”が年70万トン、「廃棄物」として扱われている。いったい何のことかわかるだろうか。

その正体は、「おから」。おからとは、言わずと知れた、豆腐を作る時にできる豆乳を搾った「搾りかす」のこと。

その量たるや、使用した大豆(乾燥)の1.35倍にもなるという。これが年間で70万トン。

とてもじゃないが、僕らが一人ひとりで消費できる量ではない。そもそもおからは水分が多過ぎて腐りやすく、賞味期限は、2~3日程度。そのため現在は仕方なく、生産者はその多くを捨てざるを得ない状況だ。

廃棄物の烙印を押されたおからは少しずつではあるが、パウダーにして売られていたり、クッキーやらドーナツの材料、はたまたバイオ燃料として使われたりして注目されている。

早稲田大学の研究では、高脂肪食に発酵おからを混合するとマウスの脂質異常、肥満が改善されることが発表されている。なんだかいろんな局面で役に立ち、有効活用されそうなヒントがある。
前田製菓の「カラっとおから」(写真:筆者撮影)

創業100年を超える「あたり前田のクラッカー!」で有名な前田製菓は昨年、「カラッとおから」と言うおからを使った新製品クラッカーを投入した。これがやや甘めながらガリガリとした歯応えある食感でかなり美味しく食べやすい。人気でしばし商品が棚から消えることも多いと言う。

まだまだ500キロ程度の扱い量ではあるが、いつかは日本で廃棄されるおからの全量を再利用したいという野望を持つ。日本発で高タンパク、高食物繊維、低糖質のスーパーフードの健康食品を世界に出していきたいと目標は大きい。今後、宮崎県内に研究所を開設予定と本気だ。

おからの特殊菌による発酵は、血栓予防、免疫活性といった特徴がある。コロナ時代のニーズに合っている。大企業ならずともこうしたベンチャー企業のほうが、なかなか扱いにくい負の商材をなんとかしてやろうと熱い気持ちでアイデアを捻り出してくる。
「おからの無添加グラノーラ」(写真:筆者撮影)

実際に、おからの無添加グラノーラ「OKARAT GRANOLA PLAIN」を食べてみた。低糖質(1食50g分食べても9.7g)の割にまずまずイケる味で、小腹減り時にはもってこいだ。