カンニング竹山 東日本大震災「あれから12年で冷静に考えるようになったこと」とは〈dot.〉
https://news.yahoo.co.jp/articles/8abac3a73e922ceb49f8c4ae9196bcbac9b4ce3c

福島第一原子力発電所は津波でやられてしまったわけで、いま廃炉に向けて進んでいます。
その原発と日本の置かれているエネルギーの問題を一緒に考えてしまうと、
先に進まない気がしてならない。もうちょっと冷静にというか、
もちろん原発に反対している人の意見も聞く、また、そうじゃない人の話も聞く。
まずは、知ってもらうことは大事かなと思っている。

(中略)

福島第一原子力発電所が吹っ飛んだ映像を見て、「だから原発は危ない」という意見に流れて、
では、いま日本全国にある原発を全て廃炉にするとなったら、
いったいお金がいくら必要で、どれくらいの期間がかかるのか? 
そんなところからでもいいから知ってもらうことが必要なのではと思っています。

莫大なお金がかかるから全部を廃炉にする考えがダメだと言いたいわけではなくて、
全部なくそうというという意見があったとしても、それはそれで否定はしませんよ。
でも、いまある原発をなくして日本のエネルギーは全てまかなえるのか? 
だから、日本のエネルギーの問題は、それはそれとして考えていかないといけないと思うんです。

(中略)

こういう現実を見つめて解決していくような提案を話すと、
「竹山は原発推進派だ」と書き込まれたりするけど、
何度も言いますが、反対派でも推進派でもないです。
昔は、九州電力の宣伝の仕事もしたことがあるし、もっとさかのぼれば、
子どもの頃の記憶では、地元の科学館で「原発ってこういうものなんだ」と知った程度。
そして、東日本大震災での東京電力福島第一原子力発電の映像を見て
「爆発すると、こんなひどいことになってしまうのか!」と、当時は率直に思った。

でも、震災直後から福島に何度も足を運んで、震災から12年たったいま
冷静に原発と日本のエネルギー問題を考えられるようになってきた。
東北出身でもない自分が、何度も福島に行かせてもらって、
知る機会をいただいているのはありがたい。
原発に頼る、頼らない、どっちかを選ぶという極端な話をしたいのではなく、
その先にあるみんなで考えた着地点に向けてどうするのかを進めていく必要があると思っている。