にぎわい戻らぬ古里 福島県双葉町 細沢靖さん(78)
https://mainichi.jp/articles/20230312/ddl/k18/040/111000c

屋根が朽ちた民家や壁が崩れた美容院が並ぶ町並みに、「帰還困難区域」の黄色い看板が立つ道――。記者は今年1月、東京電力福島第1原発が立地し、2011年の原発事故で被害を受けた福島県双葉町、大熊町を訪れた。
そこには12年が経過した今もなお、原発事故前とはほど遠い町の様子と、帰還後も葛藤する住民の姿があった。【国本ようこ】
「まいったな。誰もいないもん。みんな、もっと戻ってくると思っていたけど……」。帰還して1年。双葉町で一人暮らす細沢靖さん(78)に、帰還後の思いを尋ねると、そうつぶやいた。