有料の「クリスタ2.0」で新たにできることとは? マンガ家が検証!

まず個人的に面白かったのが実際の手の動きをイラストに反映できるハンドスキャナー。
カメラで撮影した手の動きをクリスタ内の3Dデッサン人形に投影する機能です。
描くのが難しい手のひらや指の動きをデッサン人形に容易に設定できるので、全身を含め難しいポーズを簡単に描くことが可能になりそうです。

ただ、利用するには作業環境に手を撮影するためのカメラが必須です。
手のみを描くのなら自分の手をそのまま撮影、トレースするほうがよっぽど楽そうなので、
デフォルメの強い画を描くボクは使う機会が少ないかなと思いました。

次に気になったのは自動陰影機能です。
光源を設定することでイラストに勝手に影が付きます。とはいえイメージ通りの影にするには細かい調整が必要。
個人的にはこの機能で影を入れる場所の大体のアタリをつけ、自分で清書するという使い方が便利そうに感じました。

他にも魚眼パースに対応したパース定規や、複数レイヤーに描かれた物を整列させられる機能など、
マンガの背景制作に便利な機能が増えているのはとても便利だと感じました。

今回のバージョンアップ。「CLIP STUDIO PAINT PRO」と上位バージョンのEXの価格は、それぞれ新規購入で5000円と2万3000円。
旧バージョンからのアップデートでは一括でそれぞれ2000円、6000円、年契約だと1100円、3100円。
さらに月額利用プランは1デバイスで480円、980円です。

実際触ってみた感触だと、割高感は全くありません。2022年1月以降に旧バージョンを購入した方の場合、
買い切り版を無償アップデートできるようですし、様々な機能を使って絵を描きたい方は購入して損はないと思います。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2303/19/news039.html