熊本県は29日、埋葬された人骨を障害者に違法に粉砕させていたなどとして、一般社団法人「さくら福祉会」(水俣市)が運営する障害者就労支援施設「希望の輪」の指定を4月26日付で取り消すと発表した。

 県によると、施設は知的、精神、身体障害者計37人が利用。高齢で墓の管理ができなくなった市民から「墓じまい」を頼まれたとして、遅くとも2016年11月ごろから複数の障害者に、墓に埋葬されていた5、6柱の人骨をハンマーで粉砕するなどの作業をさせていた。粉砕した骨は市内の農地にまいたという。

 「改葬」について墓地埋葬法は、市町村長の許可を受けなければならないと定めるが、施設側は必要な手続きをとっていなかった。

 法人の代表理事は取材に「利用者がやりたがったのでさせた。市長の許可は依頼者がとっていると思い込んでいた」と説明。県は障害者総合支援法の定める人格尊重義務違反にあたり、「就労支援として極めて不適切」としている。

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