「JR羽田アクセス線」誕生で「東京モノレール」どうなるの? "親子会社"の生き残り策は 両社に聞く

4/8(土) 16:12配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/e488c3ae4291c59dca2056d39d8a12e83bb855be
https://i.imgur.com/xLvRxRS.jpg

 東京駅から羽田空港へ直行するJRの新路線「羽田空港アクセス線」が、いよいよ2023年4月に工事着手となりました。

新橋〜羽田空港間ノンストップで、東京駅から空港までの所要時間は、30分から18分へ大幅短縮となります。開業予定は2031年です。

 これが脅威となりそうなのは、同じく羽田空港への輸送を担う東京モノレール。

浜松町駅を起点とし、浜松町〜空港間ノンストップの「空港快速」により最速18分で結んでいます。

この東京モノレールにとって、東京駅直結、果ては常磐線・宇都宮線・高崎線へ直通する羽田空港アクセス線は、とても太刀打ちできないような存在と言えるかもしれません。

 しかも、東京モノレールは2002(平成14)年にJR東日本の子会社となっています。

同じグループ会社どうしの集客競争となりますが、戦略はどうなっていくのでしょうか。

 JR東日本は「もちろん東京モノレールにとって、少なからず影響はあるかもしれません。

しかし東京モノレールには、踏切が無く、風にも強いという利点があり、JRの運転見合わせ時などの代替輸送手段になります」と話します。

たしかに、直通運転による広域ネットワークは、遠方での遅延は運転見合わせが全体のダイヤ乱れに波及するというデメリットがあり、羽田空港アクセス線も3つの幹線路線につながることで、その影響を受ける可能性は大いにあると言わざるを得ません。

 さらに、JRの羽田空港アクセス線は新橋から途中駅が無いいっぽうで、東京モノレールは「こまめな途中駅による、地域に密着した輸送」という役割を担っている点も強調します。

空港近辺で行われている再開発事業も、東京モノレールへの追い風になるとのこと。互いに「客を奪い合う」のではなく、「相互補完の関係」であると、担当者は話します。

 東京モノレールは「特に何か"対策"を取っていくなどの計画はありません。

引き続き、沿線の都心へのアクセスを担う交通機関として、当社の果たす役割に沿ってまいります」と回答。

浜松町〜空港間ノンストップの「空港快速」のゆくえについても、「今のところ何か変更するということはありません」とのことでした。