リーグ優勝16度の名門シャンソン化粧品は2月、元日本代表の藤岡麻菜美ら7選手の退団と李玉慈監督の引責辞任を発表した。プレスリリースでは、その理由について「方向性の違い」と記載したが、チーム関係者の意見は異なる。「選手同士の対立だけが要因のようになっていたが、実際は球団トップの川村代表が、一部選手に高圧的な発言をしたことも大きい」。川村代表はシャンソン化粧品本社の川村修会長の次男で、同社の川村卓史社長の弟にあたる。

 昨年12月4日の皇后杯2次ラウンド。東京医療保健大に敗れた直後に選手、監督らによるミーティングが行われた。ここで戦術面や練習態度について激しいやりとりが交わされ、選手間の溝が決定的となった。

 その翌日以降の話し合いで、川村代表は特定選手の肩を持つ形で別の選手らを、行きすぎた言動などがあったと非難。解雇の可能性を示唆したほか、選手価値を否定するかのような発言もあったという。

 この後の12月下旬に2選手が退団。精神的苦痛を受けたと主張し、心療内科医の診断書を添えての退職届提出もあった。今年1月にはチームの内部分裂を防げなかったとして李監督の退任が決まり、同下旬にはさらに5選手がチームを去った。残ることを選んだメンバーは7、8人ほどの少人数で奮闘し、プレーオフ準決勝まで進出。最後はリーグ2連覇中のトヨタ自動車に敗れ、9日に今シーズンを終えた。

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