米ケリー特使 「水素」実用化に向け 研究開発で日米連携を

アメリカの元国務長官で、バイデン政権で気候変動問題を担当しているケリー特使は、
札幌市で開かれたG7=主要7カ国の気候・エネルギー・環境大臣会合に出席したあと、NHKの単独インタビューに応じました。
G7の成果について、ケリー特使は、自動車分野で各国の保有台数をベースに二酸化炭素の排出量の50%削減に向けて
合意したことなどに触れ、「建設的な会議だった。しかし、やるべきことはまだある」と述べて、
世界の脱炭素化をさらに推し進めていく必要性を強調しました。
その上で、ケリー特使は「『水素』は、世界が頼ることになる非常に重要なエネルギー源の1つになりうる」と述べて、
「水素」が、脱炭素を実現する新たなエネルギー源の1つになりうると指摘した上で、
「実用化に向けた研究開発が日本とアメリカのあいだで重複しないよう分担する必要がある」と話し、
日本などと連携して実用化に向けた研究開発を急ぐ必要があると強調しました。
最後に、ケリー特使は「地球温暖化対策は、あと6年から8年のあいだが勝負の時だ」と強調し、
「今回の会合が開かれた北海道をはじめ、それぞれの地域がどのエネルギーを使うことを選ぶかなどで、
脱炭素に大きく貢献できる可能性もある。産業革命以来の最大の変革を迎えているが恐れることはない。
大きなチャンスだ」と述べて、市民と力をあわせて地球温暖化対策に取り組んでいきたいという考えを示しました。

https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230416/7000056859.html