処理水放出の風評被害防止 福島県産品などの適切な扱い通知へ

福島第一原発にたまる処理水について、政府は、夏ごろにまでに、基準を下回る濃度に薄めたうえで海への放出を開始する計画で、風評被害を防ぐため、食品関係業者に対し、福島県産品などを不適切に扱わないよう求める通知を出す方針です。

東京電力福島第一原子力発電所にたまるトリチウムを含む処理水について、政府は、夏ごろまでに、国の基準を下回る濃度に海水で薄めたうえで、海への放出を開始する計画です。

これを前に、政府が、去年11月から12月にかけて、福島県やその周辺を中心とした漁業者や農家を対象に行ったアンケート調査では、4割を超える事業者が、販売価格の低下や販売量の減少などの影響を懸念していました。

政府は、風評被害を防ぐため、今後、食品関係業者に対し、処理水の放出を理由に、福島県やその近隣県の産品を扱わなかったり買いたたいたりしないことに加え、被害の可能性が確認されれば、情報提供するよう求める通知を出す方針です。

また、丁寧な説明を求める声も寄せられていることから、リーフレットなどを作成して、処理水が安全基準を満たしていることなどを周知・広報することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230416/k10014040301000.html