「隣家の池のカエル、鳴き声耐えられない」と訴え…東京地裁「自然音」

 隣家の池にすむカエルの鳴き声が耐えられない――。東京都板橋区の住宅街で起きた「騒音トラブル」を巡り、住人の男性が
隣家に「全てのカエルの駆除」と75万円の損害賠償などを求めた訴訟があり、東京地裁(益留龍也裁判官)は23日、原告側
の請求を全面的に棄却する判決を言い渡した。「カエルの鳴き声は自然の音の一つで、我慢すべき限度を超えているとはいえな
い」との判断だった。

男性は訴訟で、昨年5月以降、隣家の池でカエルが繁殖し、早朝から深夜まで鳴き声に悩まされていると主張。実際に騒音の
大きさを測定し、都の環境基準を上回る66デシベルに達したこともあったと訴えていた。この数値は「目覚まし時計の音」
と同レベルだった。

 一方、被告側は「小型のアマガエルが6〜7匹生息しているだけだ」と反論。判決も「原告が主張するような騒音の発生を示す
証拠はなく、仮にあったとしても自然音として受け入れるべきだ」と判断した。

 男性の代理人弁護士は「騒音の立証は難しい。今後は話し合いで解決していきたい」と話し

https://www.yomiuri.co.jp/national/20210424-OYT1T50045/