Samsungは、先進的な3nmプロセスでのチップ製造受注でTSMCと厳しい競争を繰り広げているようだ。Samsungは、業界にとっては、GAA-FET技術を利用した初の半導体ファウンドリノードである。Samsungはこれまで、10年以上にわたってFinFETベースのノードに頼っていた。

同社は決算説明会で、ノードの開発段階におけるウェハーの歩留まりは60~70%の範囲にあると述べている。同社は、この技術に対する顧客の信頼を喚起しようとしている。Samsungは、これが同社の逆転につながり、歴史的な減益を再び防ぐことができることを望んでいるに違いない。

Samsungの3nmウェハーの歩留まりは、4nmプロセスが問題が多く、評判もがた落ちだった事から、本当に開発段階で60~70%に達しているとしたら印象的だ。QualcommがSnapdragon 8のGen 1とGen 2の受注をSamsungからTSMCにシフトした理由の1つもそこにあった。

このような高い歩留まりは、顧客の信頼につながり、顧客はSamsungのファウンドリーで3nmチップを製造することを選択するかも知れない。同社は、一部の顧客に3nm GAAプロトタイプを送り、その品質を実証したと伝えられている。TSMCの現在の3nm生産能力は需要を満たすことができないため、Samsungはこれらの顧客の一部を獲得することを望んでいることだろう。

Samsungの財務的成功には、受託チップ製造が欠かせない。同社の半導体部門の惨状は既に伝えられているように、34億1000万ドルの損失を出し、2023年第1四半期の利益が95%減少し、Samsungにとって14年間で最低の利益となる歴史的な事態に至っている。その主な原因は、メモリーチップやその他の半導体の需要減と平均販売価格の下落だ。

Samsungは、3nmチップの生産を拡大することで、これらの損失の一部を相殺しようと考えているはずだ。だが、実際に3nmノードでそれができるようになるには、まだ時間がかかるかも知れない。

https://texal.jp/2023/05/01/samsungs-3nm-gaa-yield-of-up-to-70-could-lead-to-a-resurgence-of-foundries-for-cutting-edge-chips/