米株投資家、FRB利上げ休止示唆でも波乱を警戒

[ニューヨーク 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は3日、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ5.00─5.25%としたが、利上げ停止の可能性を示唆した。昨年来、市場を苦しめてきた利上げサイクルの終わりが見えてきたかもしれないが、株価水準や経済の先行きに対する不透明感から投資家はさらなる波乱を警戒している。

 米FRBは3日、FF金利の誘導目標を0.25%ポイント引き上げ5.00─5.25%としたが、利上げ停止の可能性を示唆した。2019年3月ワシントンで撮影(2023年 ロイター/Leah Millis)
パウエルFRB議長は連邦公開市場委員会(FOMC)終了後の会見で、物価圧力の高さがFRBの懸念事項で必要なら追加利上げの用意があると述べる一方で、政策金利を十分に引き上げた可能性があるとの見方も示した。

理論上、これは歓迎すべきニュースだ。しかし一部投資家は、S&P総合500種指数が年初から6.5%上昇したことで株価が割高になっていると懸念する。FRBの利上げで年内に景気後退(リセッション)入りするのではないかと見る向きも多い。

エドワード・ジョーンズの投資ストラテジスト、アンジェロ・クルカファス氏は「FRBが据え置きの準備を始めたことは一つのステップだが、全て解決するわけでない」と述べた。

3日の米株市場は続落。S&P500指数は0.7%下落して終了した。

https://jp.reuters.com/article/idJPL6N37102K?il=0