【オーストラリアと日本の違い】
オーストラリアには相続税がありません。なので、豊かさが継承され、地域の農業法人が育ち高い賃金を払うことができています。特に会社の株の相続です。

日本は他国と比べて、頑張って高い所得税を払いながら会社を大きくしてたくさんの雇用を生んで、社会にも貢献したら相続の時に海外よりも高い金額を取られます。

中小企業や特にこれから再編が進む農業法人はこのことに悩まされ、企業を大きくすること自体がリスクとなり、高い付加価値を生むことができなくなります。例えば、私がバタッと倒れたら私の子供はいきなり数億円の相続税を払うことになります。

株の評価は高くても換金化されませんので支払いは借金して払うようになり、さらに言えば1億円は税引後ですのでその借金を払うため1億5000万円稼がなければなりません。払うことが出来ず株を売ってしまったら会社は安定せず、働く人は不安定になるでしょう。

極端な話、それを避けるために経営者は積極的な投資をせず、近視眼的な経営をすることがベストとなり企業の成長意欲はなくなります。会社を守り雇用を守り賃金をあげられるような投資をするために、中小企業の経営者が相続税貧困に置かれている実情を変えない限り、地域に根ざした企業なんて育つわけありません。

相続税を無くし、経営者がその心配無く経営に専念できる環境づくりこそ、今、日本が取り組むことだと思います。相続税が無いオーストラリアに来てその事がよくわかりました。

https://www.mag2.com/p/news/571705