・ナメクジは、オス・メス両方の生殖機能を持っており、交尾で交換した精子を体内に保存することができる

・生殖器官は、側頭部から現れ、それを絡ませ合いながら精子の交換を行う
生物は交尾によって子孫を残していきますが、ナメクジほど神秘的な交尾をする生物は少ないでしょう。

ナメクジは、それぞれがオスとメス両方の生殖機能を持っていながら、パートナーと精子を交換して受精します。側頭部から生殖器を出して、お互いに絡め合う姿は、奇怪でありながら神秘的です。

特に、ナメクジやカタツムリは「同時的雌雄同体」の仲間で、これはオスとメスの機能が同時に成熟するグループを指します。
ですから、他の個体と交尾することで、どちらとも受精と産卵が可能です。

他の雌雄同体は、オスとメスの成熟に時間差があり、時と場合に合わせて性転換しますが、ナメクジはこれをしません。
その理由は、ナメクジの1日の移動距離が極端に短く、移動スピードも遅いため、パートナーに遭遇するチャンスが少ないことが挙げられます。

つまり、同種のパートナーに出くわした場合に必ず交尾できるよう、オスメス両方の機能を備えているのです。