鎮火した霧ヶ峰高原の林野火災、ペンション客ら200人避難…夜はテントで「思ったより冷えた」

 4日午後発生した長野県・霧ヶ峰高原の林野火災は、消防や自衛隊による消火作業で5日昼、ほぼ1日で鎮火した。草原を中心に約180ヘクタールを焼いた。けが人や建物被害はなかった。
 諏訪、茅野両市などの発表では、同日午前4時46分、県の出動要請を受けた陸上自衛隊のヘリ2機が消火活動を開始。1回分5トンの水を26回まき、鎮圧状態にした。午前7時、茅野市が現場近くの別荘地に発令していた避難指示を解除した。その後、午後0時26分、鎮火した。
 この日午前、茅野市役所で金子ゆかり・諏訪市長と今井敦・茅野市長がそろって記者会見。今井市長は「広い範囲で燃えたが、けが人などがなく、不幸中の幸いだった」と述べた。
 同高原では2013年4月、野焼きが原因で220ヘクタールに及ぶ延焼火災が起きた。今回は原因が明らかではないが、金子市長は「定期的な火入れ(野焼き)は安全対策を取りながら行われている」とした。
 茅野市では一時、3か所の避難所に別荘住民やペンションの客ら約200人が避難した。市立北山小の体育館に避難した神奈川県茅ヶ崎市の女性(67)は「1世帯ごとにテントが割り当てられたが、うちは家族7人と多く、2張り割り当ててもらった。断熱材も敷かれていたが、夜は思ったより冷えた」と話していた。
 一方、南北中央アルプスが望める同高原の富士見台では黒焦げの斜面が広がり、野焼きと勘違いする観光客もいた。夫婦で金沢市から訪れた男性(63)は「阿蘇山の山焼きのようだった。火事に人が巻き込まれなくて良かった」と話していた。


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