“不夜城”東京・新宿歌舞伎町の新名所「東急歌舞伎町タワー」が、多様性にこだわるあまり微妙な船出となった。
 4月14日の開業当初にまず物議を醸したのは、2階のフードコートにある性別関係なしで利用できるジェンダーレストイレだ。地元ベテランホステスが振り返る。
「フードコートはほぼ24時間営業だから、ホストやヤクザ風の人たちがたまってた。トイレのとこでずっと張って、ナンパ待ちや客引きするお兄ちゃんもいた。あれじゃ怖くて女の人はトイレ入れないよ」
 そのカオスぶりはSNSやメディアがこぞって取り上げ、すっかり有名なトイレに。こうした世間の注目が犯罪抑止力につながるといいが、タワー側も今は警備員を立たせるなど対応策をとっている。
 開業前の懸案事項は「トー横キッズ」、つまり広場を挟んだ向かいの「新宿東宝ビル」周辺でたむろする若者たちだったという。「歌舞伎町タワーの“大人の高級な遊び場”というイメージと合わない。
周りの土地を買収してキッズを排除しようかなんて話も上がったほど」(タワー関係者)

くだんのトイレが少女たちのパパ活現場に…なんて報道もあるが、前出ホステスによると「トー横キッズは歌舞伎町タワーにあんまり来ない」という。
「フードコートのメニューが高いからね。上の映画館もポップコーンとドリンク食べ飲み放題だけど高いし、さらに上のホテルの最上階なんて一泊300万円超だし…。だけど建物の周りはひどい。1階の飲食店前はゴミだらけですごいの」
地下には巨大クラブがある。開業前は、LGBTQ+(性的少数者)のパーティー主催者たちも目をつけていたという。
「新宿2丁目からも近いしパーティーで使いたがってた。でも会場利用料が高くて割に合わないんだって」(2丁目関係者)
多様性が売りのハズだったが、なにかと課題は山積のようだ。

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