富士通ゼネラル買収交渉が難航、株価上昇で融資団が慎重姿勢-関係者

富士通が売却手続きをしているグループ会社の富士通ゼネラルを巡る交渉が、事実上こう着状態に陥っていることが分かった。事情に詳しい複数の関係者が19日までに明らかにした。

  関係者らによると、2月時点で買い手候補として一次入札を通過したのは米系投資ファンドのKKRとベイン・キャピタル、暖房技術ソリューションを手掛けるスウェーデンのニーベインダストリエの3社だった。3月になってニーベが撤退を発表し、KKRも撤退を検討しているという。

  交渉難航の理由の一つに価格の高さがあるという。富士通が売却を公言してきたこともあり、株式公開買い付け(TOB)価格にプレミアムが付くとの期待から株価は上昇。18日終値の3400円は1年前と比べて47%高く、時価総額は3700億円を超える。買収資金を融資する銀行団は、時価が割高とみて慎重な姿勢を取っているとみられる。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2023-05-19/RUUBJKT0AFB401?srnd=cojp-v2