和歌山市の選挙演説会場で岸田文雄首相の近くに爆発物が投げ込まれた事件で、火薬類取締法違反(無許可製造)容疑で再逮捕された木村隆二容疑者(24)の事件当時の精神状態を調べるため、和歌山地検が鑑定留置を請求し、和歌山地裁が請求を認める決定を出していたことが、捜査関係者への取材でわかった。

 地検は、鑑定結果を踏まえ、刑事責任能力の有無を判断する。

 鑑定留置は容疑者を病院などへ移し、精神科医らが成育歴や精神疾患の有無などを調べる手続きで、一般的に数カ月かかる。木村容疑者の勾留期限は28日だったが、近くいったん停止される。

 木村容疑者は4月15日、和歌山市の雑賀崎(さいかざき)漁港であった衆院和歌山1区補選の演説会で、首相の近くに爆発物を投げ込み、威力業務妨害容疑で現行犯逮捕された。今月6日には、昨年11月から事件当日まで、無許可で火薬約530グラムを製造した容疑で再逮捕された。県警によると、取り調べに黙秘しているという。

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