労働災害事例

角材を加工中、携帯用丸のこ盤が反発して作業者に当たり死亡
https://i.imgur.com/TugZ4fp.jpg

業種 道路建設工事業
事業場規模 30~99人
被害者数 死亡者数:1人
発生要因(人) 危険感覚

・発生状況
この災害は、河川の護岸工事現場で発生したものである。
災害発生当日、作業者Aは、携帯用丸のこ盤を使用して角材(長さ50cm、縦と横ともに5cm)
を加工して測量用の杭を作るよう職長Bから指示された。

Aは、資材置き場から材料の角材を十数本持ってきて、携帯用丸のこ盤を使用して
加工作業を始めた。Aが丸のこ盤と角材を手に持って、作業していたところ、
携帯用丸のこ盤が反発し、はずみで丸のこ盤の歯がAに当たった。
Aは、病院に搬送されたが、死亡した。

Aが使用していた携帯用丸のこ盤は、元々取り付けられていた安全カバーの金具が
変形していたため、安全カバーが正常に作動せず、歯が剥き出しのままであった。

また、この携帯用丸のこ盤は、管理責任者が定められておらず、点検や整備も行われていなかった。
Bは、Aに作業を指示した際、安全な作業方法について具体的に示していなかった。

さらに、この事業場では、作業者に対して、携帯用丸のこ盤の取扱い等についての
安全教育を実施していなかった。
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/SAI_DET.aspx