大きい海洋生物ほど、小さいプランクトンを食べる理由
では、ここで疑問なのは「体が大きいのに、小さなプランクトンばかり食べていて平気なのか?」ということです。
実は、この質問自体がナンセンスで「体が大きい動物こそ、プランクトンを食べなければならない」のです。
プランクトンは、生態ピラミッドの底辺を支える生物であり、個体数が他の生物に比べ、圧倒的に多くなっています。
見えないほど小さいため、私達が生活で目にすることはほとんどありませんが、水中という水中にウジャウジャいるようなものだと思って下さい。
ザトウクジラなどは、大量の海水を飲み込み、そのうちプランクトンだけを口内に残し、余分な海水は排出するという「濾過食」をしています。
体が大きい海洋生物の場合、この時一度にたくさん海水を飲み込めるため、効率良くプランクトンから栄養を摂取することが可能です。
一方で、ザトウクジラより小さいマッコウクジラが同じことを行ったら、どうでしょう?
一度に飲み込める海水の量が少なくなるため、勿論そこに含まれるプランクトンの量も少なくなり、効率良く栄養が摂取できないのです。
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