伝統仏教は現代人の不安に寄り添えているのか、過疎地寺院やLGBTQについて主要9法人に聞いた(東洋経済オンライン)
https://news.yahoo.co.jp/articles/596d89f062c316567e48298b34be2eaa07f55c4b

■LGBTQ対応策はどこも積極的

LGBTQの理解促進についてはほぼすべての法人が積極的な姿勢を見せた。臨済宗妙心寺派はLGBTQを「現代的人権課題のひとつ」と位置づけ、宗内で実施する研修会などで取り上げている。日蓮宗も「いかなる理由があろうと性的指向並びに性同一性不一致を差別の対象とすることはない」とし、当事者や専門家を招いての研修、ワークショップを実施する。

浄土宗は「万民平等を説いた法然上人の念仏を通した真実の生き方を世界に広げ、共生社会を具現する」として、LGBTQについて浄土宗人権センターや浄土宗総合研究所などで偏見をなくす啓発活動を推進する。

曹洞宗の総合研究センターは「生きにくさ」を抱えている人々向けに僧侶や寺院がどう関わっていくかについて研修を重ねてきたところ、「セクシャルマイノリティの方の自死率が高いことを知った」という。それを受けて当事者への聞き取りや研究者による講演会を実施し、2019年には講演録「セクシャルマイノリティの生きづらさ」を刊行、全寺院に配布した。

浄土真宗本願寺派や真言宗豊山派、高野山真言宗もLGBTQに関する講習会や研修会を開き、浄土真宗大谷派は「しんらん交流館ギャラリー」で性的少数者に関する展示「いろいろな性を生きる展」を開催している。

(後略