中2のとき、祖父にされたー 誰にも言えなかった性被害、30代男性 自分の心も体も大切にできなくなった(神戸新聞NEXT)
https://news.yahoo.co.jp/articles/45c95a64146d9896e0c234344eb09188d59588e5
(前略
近畿地方で暮らす竹山祐介さん(30代)=仮名=は中学2年のとき、祖父から性被害に遭った。毎年の盆と正月に帰省し、顔を合わせた。「物静かだけど、優しいおじいちゃん」だと思っていた。
あるとき、祖父から「話がある」と部屋に呼び出された。昔話を始めたかと思うと、話題は次第に猥談に。祖父は「毛は生えたんか?」「成長ぶりを見せなさい」などと言って、無理やり孫の体に触れた。竹山さんは抵抗したが、そのまま口淫された。
混乱した。それからも、普段と変わらない日常は続く。家族で食卓を囲み、笑い合いながら食事をする。だんらんの中には祖父もいる。
(中略
祖父から迫られたことは、2度あった。1回目の被害からしばらくして、1人で部屋にいるとふすまが開いた。祖父が立っていた。手には5千円札を持っていて、股間に押し付けられた。
前回以上に、激しく拒絶した。祖父は吐き捨てるように言った。
「おまえら兄弟は、全員やらせてくれたからな」
竹山さんには、2人の兄がいる。実は、前から察していた。兄も被害に遭っているのではないか。
「じじいと同じ部屋で2人になるなよ」と、兄から忠告されたことがあったからだ。「なぜ?」と聞くと兄は「なんでもや」と言葉を濁した。
祖父は十数年前に亡くなった。葬儀には、板挟みになるような複雑な心境で参列した。
(中略
竹山さんはゲイだ。中学1年のときに自認した。性被害に遭う1年ほど前のことだ。
当時は「病気で異常者。存在してはいけない人間だ」と、同性が好きな自分をさげすみ、責めた。そこに、祖父からの性被害が重なった。
「自分を何重にも否定してしまう。僕は、そういうことをされてもしかたのない存在なんだ、と」
自身の性的指向と、祖父の性暴力は関係ない。そうと分かっていても、日ごとに罪悪感のようなものが押し寄せた。
(後略