懸念のひとつは「リニア」が都市部では大深度地下を通り、品川駅と名古屋駅が地下になること。
それによって乗り換えに長い時間が必要となり、リニアの早さを消してしまうのでは、というものです。
この点についてJR東海は「可能な限り近く、浅い駅配置計画」、また「エスカレーター、エレベーターなどの移動設備の配置」など機能向上に留意するとし、
名古屋駅でリニア中央新幹線から東海道新幹線へ乗り換えるのに必要な時間は3分から9分程度、余裕を見ても15分あれば十分と試算しています。

JR東海が試算した乗り換え所要時間の内訳は「中央新幹線ホーム上の移動」が20秒から3分20秒、「エスカレーター移動」が2分20秒、「東海道新幹線ホーム上の移動」が20秒から3分20秒、合計で最短3分から最長9分です。

ホームが地下にあることによって乗り換え時間が延びる要因になっているのは「エスカレーター移動」です。
また現在の新幹線でも、乗り換えに「エスカレーター移動」が含まれます。よってリニアは地下にホームがあることで乗り換え時間が増えるのは確かですが、
「地下にある」という要因で増える時間は2分程度ということになります。

そのためホームが地下にある品川駅と名古屋駅で、延びる乗り換え所要時間は合計しても5分程度となり、リニアの品川〜名古屋間における所要時間40分へそれを足しても45分。
「のぞみ」よりまだ44分も短いことになります。

始発駅が東京駅ではなく品川駅であることについても、リニアの早さを消しているのではないかとの意見があります。しかしこの点については、みながみな東京駅から電車に乗るわけではありませんので、一概にデメリットとは言えないでしょう。

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