『春と修羅 第二集 告別』

みんなが町で暮したり
一日あそんでいるときに
お前はひとりであの石原の草を刈る
そのさびしさでお前は音をつくるのだ
多くの侮辱や窮乏の
それらを噛んで歌うのだ
もしも楽器がなかったら
ちからのかぎり
空いっぱいの
光でできたパイプオルガンを弾くがいい
https://www.tokyo-np.co.jp/article/255886