貴州省榕江県で10日、美しい村サッカー・スーパーリーグが開催され、1万人以上の観客が歌ったり、踊ったりと活況を見せた。このように中国サッカー・スーパーリーグならぬ「村サッカー・スーパーリーグ」と呼ばれるこのサッカー大会の人気は高まるばかりだ。試合会場では、村民らが「サッカーのスター選手」に変身し、観客が文字通り鍋やたらいをたたいて応援していた。さらに、トン族のサポーターは伝統的な歌を歌い、ミャオ族のサポーターは伝統的な踊り「蘆笙舞」を披露するなど、エキゾチックなムードが漂っていた。中国網が伝えた。

「村サッカー・スーパーリーグ」の人気で、地元の旅行業も絶好調となっている。5月13日以来、榕江県を訪れた観光客の数は延べ42万人、観光収入は計1億3000万元(約26億円)以上に達している。

また、飲食店やホテル、スーパーなどの消費ニーズも高まっている。6月9日から11日の3日間だけでも、土曜日(10日)に「スーパーサタデーサッカーナイト」が開催されたため、榕江県の口コミサイトの大衆点評や生活サービスを提供するプラットフォーム美団などにおける飲食、ホテル、スーパーの検索回数が前年同期比74%増となった。

広西チワン族自治区から車を6時間走らせて試合を見にきたという男性の陳さんは、サポーターに加わり、「大会は大衆密着型で、歌や踊りも民族的特色がある。地元の人たちはとても親切で、僕たちに現地の食べ物をたくさんくれた。次は家族と一緒に観戦に来たい」と話していた。

5月13日に開幕した貴州「村サッカー・スーパーリーグ」は、民間が自発的に企画したサッカー大会で、村を単位とした20チームが参戦している。選手も全員アマチュアで、普段は魚や肉を売ったり、油圧ショベルを操縦したり、日雇いの仕事をしたりしている人もいる。大会は3カ月にわたり開催され、8月に決勝戦が行われることになっている。他の地域から観戦に来る観客を考慮し、毎週土曜日に「スーパーサタデーサッカーナイト」が設置されているほか、どの試合もネットを通してライブ配信されている。

試合会場では、熊竹青さんが取材に対し、「みんなにご当地グルメを味わってもらいたいと思い、村民たちと一緒にスイカや特色ある中華おこわ、糍粑(餅)を持ってきて提供した」と話すように、「村サッカー・スーパーリーグ」は単なるサッカー大会ではなく、貴州省の民族の特色や街の様子をPRする窓口ともなっている。

村民の韋さんは、「豊楽チームを応援するために、わざわざ凱里市に行って、約500元(約1万円)も使って『サッカー仕様』のヘアスタイルにした。『村サッカー・スーパーリーグ』がどんどん盛り上がることを願っている」と話していた。

サッカー場の隣にある店の店員・周さんは、「冷たい飲み物やソーセージを売っているが、普段一日の売上高は200元(約4000円)ほど。でも、サッカーの試合がある土曜日の夜は約2000元(約4万円)に増える。忙しくて、食事をする暇もない。パンまでも売り切れてしまった」としたほか、「大繁盛となっているものの、みんな値段を上げていない。他の地域から来る観客に、榕江県の人の誠実さを感じてもらいたいから」と話した。((提供/人民網日本語版・編集/KN)

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