松本市の菅谷昭前市長が、警察に書類送検されたことが分かりました。返さなければいけない契約の土地に建てている、市立博物館をめぐる背任の疑いです。 地検によりますと、背任の疑いで書類送検されたのは、松本大学学長で松本市の菅谷昭前市長と、坪田明男前副市長です。書類送検を受け、2人を刑事告発していた松本市の弁護士や住民などでつくる市民団体が会見を開きました。

■告発した山根二郎弁護士 「今年10月7日にオープンとなっているが、これを壊さないといけないあと6年6カ月のうちに」

問題となっているのは、松本市が10月の開館を目指して建設中の市立博物館です。この土地は、所有者との定期借地契約が2030年までとなっていて、建物を解体した上で、返さなければいけないいうことです。市民団体はおととし、市に多額の損害を与えかねないとして、建設を進めた前市長と前副市長を、背任の疑いで刑事告発していました。また、着工を決めた臥雲市長に対しても刑事告発しています。

山根二郎弁護士
「令和12年に壊して返さなければならないにも関わらず、令和2年に臥雲市長が着工した。あと6年半で壊して返さないといけないそんな権利しかないところに64億5000万円の建設をしたんですよとありえますかこんなの」

警察は書類送検の内容について明らかにしていません。松本市は、土地の所有者と契約を延長する交渉をしていて、10月の開館までに結論を出す方針です。松本市と松本大学は、書類送検についてコメントしないとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/774ecdac9cccdb16afeba49c43ad1e8245b3cb22