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ワンピースが「新世界編」以降つまらなくなったという話をしていると、

「日本一売れてる漫画に何言ってんだ笑」
「(新世界編以降も)毎巻300万部も発行してる国民的作品に何を言ってるんだ笑」
「日本一売れてる時点でそれだけ面白いと思ってる読者が大半ってことなんだから、お前の感性の方がおかしいんだ」
といった主張をする人が必ず現れます。

こうした主張を得意げにしている人にまず伝えたいのは、今の発行部数や販売部数は、過去の実績を反映したものにすぎず、“今のワンピースの面白さ”を保証するものではないため、上記主張は「ワンピースが『新世界編』以降つまらなくなった」という主張への反論にならない、ということです。

一度人気漫画となって数百万人規模の読者を抱えた作品は、その後いかに作品の質が下がろうと即座に数字が落ちることはありません。

なぜなら、読者の評価が「販売部数」や「発行部数」に影響を与えるまでには一定のタイムラグがあり、それまで積み重ねた読者の信頼が厚いほど、「今後持ち直してくれるはず」「また前のように面白くなるはず」という期待から読み続けるため、その評価が実際の数字に現れるまでに時間がかかるからです。

事実、私は「新世界編」以降ずっと「つまらない・つまらなくなった」と感じながらも、いつか面白くなるだろう、いつか以前のワンピースの面白さを取り戻してくれるだろうと信じながら、「ワノ国編」終盤の103巻までコミックスを買い続けてきました。

それは「前半の海」の圧倒的な面白さと、それを描いてきた尾田先生に対する絶大な信頼があったからこそです。

こうした読者は決して少なくないはずです。私は104巻以降コミックスの購入をやめましたが、当ブログの読者で未だに「つまらない」と思いつつも購入を続けている人も一定数いるでしょう。

「前半の海」で熱狂的なファンになったからこそ、(つまらなくなったと感じる)今も、惰性や期待、応援といった理由で買い続けているだけで、新世界編以降を面白いと評価して買い続けてきたわけではない人はたくさんいるはずです。