不妊の原因の約半数は、男性側にあるといわれている。このため子どもが欲しいと思ったら、男性も体づくりを意識することが大切だ。https://news.livedoor.com/article/detail/24528560/

精巣の温度は通常34~35℃に保たれているが、37℃以上になると精子の形成に影響を及ぼす。だからこそ精巣は体の外に出ているので、なるべく熱にさらさないことが望ましい。例えば、今ブームのサウナ。「週に2回、1回15分のサウナに入ることを3カ月間続けると、精子濃度が低下した」という海外の研究報告がある。

白石医師は、「日本人のデータがあるわけではないので、頻度や時間をどの程度にとどめるべきかを示すのが難しい」としつつ、こう話す。

「少なくとも妊活中の男性は、サウナに頻繁に行くのは控えたほうがいいでしょう。サウナの習慣をやめれば、精子の状態は元に戻ります。特に精巣が発達段階にある子どもは、サウナなど精巣が頻繁に高温にさらされるような環境にいくのは、控えたほうがいいでしょう」

■インフルエンザやコロナなどの感染症

インフルエンザや新型コロナなどに感染して、高熱が出た場合も同様だ。だが、これについても一時的に精子の状態が悪くなるが、数週間から2カ月で正常に戻るようだ。

■ノートパソコン

ノートパソコンを自分の太ももの上に置いて長時間作業することも避けたい。パソコンから発生する熱が精巣にも伝わるため、といった説がある。

■ブリーフ

また、ブリーフよりもトランクスのほうが、精子の状態がよくなるという研究報告もある。トランクスのほうが下半身の風通しがよくなり、精巣の温度が上がりにくくなるためだ。

■長時間の運転

精巣を圧迫する姿勢を日常的に長時間続けることも、精子の状態に悪影響を及ぼすと考えられている。例えば長時間頻繁に自転車に乗る人、長距離ドライバーなどは要注意だ。

「骨盤内の血流が悪くならないように、1~2時間ごとに立ったり、ストレッチをしたりして休憩を入れることをお勧めします。長時間座ったままでいるデスクワークの人も、同じ姿勢でいるのは避けたほうがいいでしょう」(白石医師)

■ストレス

さらに、強いストレスは性欲の低下や勃起障害(ED)の原因となるほか、精子の形成を促す男性ホルモンの分泌を抑制する。造精機能障害の約4割は原因不明だが、ストレスや生活習慣が複合的にからみあった結果とも考えられる。