2003年に長崎市で、当時4歳の男児が元少年(当時12歳)に誘拐され、駐車場の屋上から突き落とされた男児誘拐殺人事件は1日、20年を迎えた。男児が発見された現場近くの地蔵堂では、少年非行防止を支援する「学生サポーター」や市民らが手を合わせた。
学生サポーターは事件を受け、県警が03年、再発防止策として発足させた。今年は8人が地蔵堂で献花した。長崎純心大地域包括支援学科4年、只熊ゆりさん(22)は「子供には子供の事情があり、子供目線で接することが大切。二度と事件を起こさないために、活動を続けたい」と話した。
また、地蔵堂を訪れた松浦市の中学教諭、篠崎千春さん(28)は「亡くなった男児は、生きていれば自分と同じくらいの年齢。当時4歳で何もわからないまま亡くなったのではないかと思うと胸が痛む。事件から20年を迎え、子供たちを守りたいという気持ちを新たにした」と話した。
県こども政策局の浦亮治局長は「事件を受けて人と人や地域の絆の大切さを改めて考えさせられた。二度と起こさないために事件を風化させず、多角的に子供と向き合うことに力を入れていきたい」と語った。
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